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あの日。
僕は手にした"幸せ"を、自ら壊してしまった。
正直なところ、何がどうなってああなったのか、よく覚えていないんだ。
あの男が、頭に血を上らせて乗り込んできた。
あいつはあの日、ナタナエルを尾行したようだ。
最初から"僕"を始末するつもりで、獲物を持ってきた。
いや、まだ疑惑の段階だったかもしれない。
出迎えた僕とナタナエルの様子ですべてを確信したのだろう。
俺の娘に手ぇ出してんじゃねぇよ、みたいなことを口走っていたと思う。
何が"娘"だ、よく言うよ、と呆れた覚えがある。
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