Page 19 あの日の君へ【Side R】

10/18
前へ
/288ページ
次へ
"凶器"がスルリと手から抜ける。 カラン、と乾いた音が響いた。 「ラ、フィ」 ――どうして? 「……ご、め……んね」 ――何で君が? 「こんな人でも、私のお父さんなんだ……」 ――お父さん? 「親……は、やっ、ぱり大……事、でしょ?」 ――親?このろくでもない男が? 「だから、ね……ごめんね」 ――いや、そんなことはこの際どうでもいい。 ねぇ、どうして君は笑っているの?  
/288ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加