僕は、強くないから…

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夏休みまで、あと一週間。 その一週間で誘えるかな… 「はぁ…無理があるよ…」 「上田さん!」 びくっ! 「う…海野くんっ!!」 目の前にいる海野くんは、前とは違った。 苦しそうではなく、 いつものようにニコニコ笑っていた。 「ごめんね、この前。びっくりさせて。」 「あ…ううん!大丈夫。ね、なんで…」 あの理由を知りたかったが、なんとなく聞いちゃいけない気がした。 「何でもない。ひさしぶりだよね!あ、休み時間もう終わるから行くね。」 「うん!じゃーね!」 はぁ…やっぱりかっこいい。 「あ、アド聞くの忘れた。」 振り向くと、海野くんの姿はなかった。 「聞けば良かった…」 海野くんのこと… 許されるなら、知りたい。 彼女がいても… 諦められられないよ。 好きなんだもん。
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