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「上田さん…上田さん?」
誰かの声が聞こえる…
落ち着くな…。
ずっと呼んでいてほしい。
「おきて…上田さん。」
「ん…」
だんだんと光が見えてくる。
「海野くん…!具合は…?」
なんとなく申し訳なさそうに笑った。
「うん、大丈夫だよ。浴衣のままだね…」
「うん…」
「僕にこれから関わらないでいいから…」
…え?
「もう…話しかけないから。ごめん…ありがとね、そばにいてくれて。」
話しかけないでって…
何?どういうこと?
「帰ってくれない?」
し…ん。
冷めた言葉が病室に響く。
「…関わらないなんてイヤだ…」
「上田さん…」
「イヤだよ!!」
涙が止まらない。
迷惑なんだって考えるだけで辛い。
「そんなのイヤだ!!」
病室の外へ走る。
なんで突然?
理由は?
教えてよ。
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