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他人を巧く操れる
という、
高見からの気分は
どうだい?
きっと、気分が
いいんだろうな。
わざとそっけなく、
でも冷たすぎない。
出来すぎだよ。
胡散臭いよ。
自身をもって、
『ただのオッサン』
と、称しているけど
うまい逃げ道だって
明白なんだよね。
今日も、あんたに
信者が群がる。
無口な教祖の言葉を
求めて。
普段から、あまり
他人と絡まないアピール
人間の心理を逆手に
取って
手玉にして。
自分で自分の価値をあげる
セルフプロデュース。
あんたの思惑は
案外
成功してるみたいだし
オイシイ立ち位置だとは 思うけど。
不器用ですから
なんて、昔の俳優みたいなセリフには
誤魔化されないあたしがいるよ。
いつでも、冷ややかに
新興宗教・T佐多教
を見つめているあたしが いるんだ。
足元、お気をつけ下さい 教祖様。
さてさて、信者が
今か今かと
あんたの登場を
待っている。
滑稽で無意味な
劇場の開幕のベル。
今日も信者は、あんたに 首ったけ。
コントロールに長けた
教祖が
どこまで行くのか
じっ、と
眺めているから。
振り向くな。
壊れる前に壊されないように。
けたたましいベルの音を
あんたは、いつも
どんな気持ちで
聞いているのか
知りたくもない。
不器用ぶった器用な
人間なんて
到底、信じることなんか できやしない。
盲目の信者の群れの中
小さく手を振る
あんたが、
いるよ。
新興宗教の立ち上げ
partyの
招待状は
私には、いりませんよ。
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