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初夏の太陽が、陽気に陽射しを放出する。
その陽気さとは裏腹に、俺の身体は陰気に包まれる。
もし俺が某タートルの波動が打てるのなら、月より先に太陽を粉砕してくれる。
などと愚痴を体内から口を通し外に大量放出せねば、こんな季節やっていけん。
おまけに家に帰ればエアコンと扇風機を併用して太陽に下剋上を出してやる!
…と、地球温暖化推進宣言をしてみる。
いつも通りの何もない極へんてつな帰路を、忌まわしき太陽の陽射しから逃げるように自転車のペダルを全力で踏み込む。
ばてる前にサンクチュアリに飛び込んでやる!
なんて思考がどうやら裏目に出たらしい。
結論→ばてますた。
奴(太陽)の思惑にどうやら見事に釣られたらしい…
とんだ、ピエロだぜ!
相棒(自転車)をプレハブ小屋に押し込み我が家に無事到着。
我が家といっても世間様で仰有る所の『団地』良く言えば『メンシウォン』と言う建物です。はい。
中高年と多趣味な皆様には『昼下がりの団地(以下、自重)』と説明すれば如何なる建築物か理解してもらえるだろうか?
それ故に、『我が家』などと大々的に主張しようものなら、管理人さんもとい基(もとい)管理人様と先住民の皆様に生意気なガキだと言う、末恐ろしいレッテルをはられるのは明白な事実だろう。
なので、強いて言うなれば「我が『住む』家」となる。
上品かつオブラートに包んでみました。
結論→閣下口調になりますた。
科学の進歩の結晶。
またの名をエレベーターのボタンを押して、4階でつかの間の休息をとっていたらしいエレベーターたん(愛らしく言ってみた)を1階に召集。
それ程の事をされてもエレベーターたんは扉を無防備開いて俺を中へ誘い込む(どこか表現がエロ…以下、自重。)
その誘惑に負けて俺は徐に中へ(以下、自重。)
エレベーターたんの中、とっても熱い!
…。
室内の淀んだ生ぬるさと、屋外の吹き抜ける暖かさが皮肉に混じりあう。
簡単に言うなれば
「蒸し暑い!」
扉が閉まると同時に、重たい機械音を響かせてエレベーターは上へまいりまーす。
エレベーター内上部に埋め込まれた電光掲示板の1~8の数字が1~順にピカピカと点滅して、6階で消滅する。
徐々に右から左に開かれて行く鉄の扉。
この先にあるのは何か?サンクチュアリ?マイフォーム?
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