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松岡さんは無表情でそう言いながら、俺に眼帯を渡す。
「黙れ万年発情期。ベランダから吊すぞ」
俺は渡された眼帯を付け、左目を覆う。
もう、目ではないのだけれど。
「え? SMプレイ&放置プレイ&野外プレイ? はは、もうド変態ですやん」
よ、あっぱれ! と、何故か若干テンションが上がったらしい万年発情期松岡さん。
「ごめんな? 松岡さんをこんな馬鹿になるまで。……てか、今日なんだな」
窓が見える青空一瞥した後、俺はベッドから離れた。
そして、松岡さんから着替えを取り着替える。
「……そう、ですね。今日でしたねマスター。妹様にはなんと?」
「べっつに? なんも伝えんさ。あいつは俺のことなんとも思ってないからな。つか、俺が死んでもなんとも思わないさ」
「マスター……。妹様は……妹様がもしも、自分の記憶が偽りの記憶だと気付いたら、間違いなく自分を責めます」
松岡さんは珍しく、暗い表情になり、俯いた。
「だからお前らがいる」
「マ、マスター?」
俺は松岡さんの頭を撫で、ニカッと笑った。
松岡さんは戸惑いながら俺を見詰める。
「だからさ、あいつが自分を責めたら、お前らがなんとかしてくれ」
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