プロローグ

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床には赤い液体がぶちまけられていた。 俺の手には包丁。 腹から血を流しながら奇声を発する男。 頬抑えながら泣きじゃくる、俺の大事な人。 『アハハハハハハハッ!! ざまぁねぇな! 遥司!! てめぇの左目はもう目じゃねぇ!! ○○をてめぇ自身で傷つけた!! アハハハハハハハ!!!! 馬鹿な奴だよお前は!!』 あぁ、俺は馬鹿だよ。本当に愚かしい。 本当に愚かしい。 守るはずだった人を自分自身で傷つけたのだから---。 ◇◇◇◇ いつもの朝は、七時五十分に俺は松岡さんという人物からビンタをされ起床する。 もちろん、今日もだ。 最初はもう泣きたくなったが、今ではもう朝のビンタがなくては快調な一日を過ごせない程である。 嘘だ。慣れてないし痛いし、今も泣きそうです。 松岡さんにビンタされ、起床した俺は半泣きになりながら松岡さんに話し掛ける。 「あのだな、松岡さん?」 「はい?どうなさいましたかマスター。あぁ、子作りの件ですね? 大丈夫です。マスターはなにもせず、おっと、腰を振らないと駄目ですね」
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