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空を見上げてた
桜の花びらが
はらはらと揺らめいてる
少しまだ肌寒いのか
体がびくっと震えた
空から目を反らし、そろそろ帰ろうか思案していると
「里穂!」
呼ぶ声を振り返る
向こうから走ってくる人。
「亮」
私わ愛しい人の名前を呼ぶ
すると彼は優しく微笑んだ
「気がついたらいなくなってるから、びっくりしたよ。勝手にいなくならないの!里穂は今大事な時期なんだからな!怪我でもしたら、俺っ…!」
そー言うと亮は私を抱きしめた。
「ごめんなさい。ちょっと空を見ていたの。ねぇ亮も見てみて?凄い綺麗だから。」
亮は私から少し離れると空を見上げた
「うわぁー。ホントだ。」
空わ雲1つない快晴。
桜の花がはらはらと揺らめいてるそれは、まるで幻想の世界のように美しい。
しばらく眺めていると
くしゅっ!
やはり肌寒いので
くしゃみが出てしまった
はっとしたように
亮が私を見る
「冷えるか?そろそろ帰ろうか。俺達の天使も風邪引いたら大変だっ!」
冗談なのか
本気なのか分からない彼の発言
くすっと笑うと
私はお腹に手をあてる
「あなたのパパがまたおばかちゃんなこと言ってるよー?やだねぇー?」
当然返答は帰ってこない。
「りーほ!子どもに変なこと言わないの!」
口をとがらせ
可愛くふてくされる亮
「まだこの子は産まれてないけど、私にはもうこんなに大きい子もいて、凄い大変」
はっと目を見開き
とたんに眉間にシワをよせる
「里穂のが子どもだし」
「はいはいなーんも聞こえませーん!ほら亮!帰りますよー!」
「俺が先に迎えきたのに!」
ぶつぶつ言う彼を
無視して家路へ急ぐ
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