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「…田中さん、わたしと付き合って下さい」
よくこの店にくる古高 果乃子(ふるたか かのこ)さんから、突然店の外に呼び出されたから何かと思えば、なんのことはないただの告白だった。仕事のミスかと思って、緊張して損をした。
「罰ゲームですか」
「はい?」
「罰ゲームの対象にされるのは慣れてますから」
無愛想に言う俺を彼女はぽかんと口を開いたまま見ている。
「じゃあ不細工改造計画ですか」
「へっ?」
「それ程暇じゃありませんから」
中学校時代から、ある意味俺は目立っていた。理由は簡単。俺が典型的な不細工だからだ。
太い眉毛に低い鼻。小さくて「ゴミが入らなくていいね~」と言われる目。そして分厚過ぎる唇。髪の毛はぐるぐるのくせ毛で、おまけに毛深い。その顔に黒ぶち眼鏡。
デブでチビではないが、顔だけとってももう十分な不細工だろう。
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