prologue Ⅰ 始~ハジマリ~

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そうして俺が席をたった時。 「2年B組、篠宮櫻里(しのみやおうり)君。担任の先生がお呼びです。職員室まで来てください。繰り返します。2年B組ーー」 呼び出しのアナウンスが放課後の校内に響き渡る。 2年B組......俺のクラス。 篠宮櫻里......俺の名前。 「先輩呼ばれてますよ」 「あぁ、そうだな」 「行かなくていいんですか?」 「行かないと五月蝿いだろうな」 と言う訳で、俺は恵斗から鞄を奪い返し、 「先に行っててくれ」 とだけ言って教室を出た。 どうせまた、担任のお小言だろうと思いげんなりしながら、職員室へ向かって廊下を進んで行く。
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