prologue Ⅰ 始~ハジマリ~

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ガラガラッ 「失礼します」 職員室に入ると、担任と数名の教師がいた。 「あぁ、篠宮。こっちだ」 担任に呼ばれる。 「お前、最近全然授業出てないだろ」 やっぱりその事か...... 予想が的中した事にさらにげんなりする。 「出てますよ......たまに」 「でも、寝てるだろ」 「はい」 「ハァ...そんなあっさり認めるなよ」 誤魔化しても仕方の無いことだ。 「そんなんで将来どうするんだ?」 「父の後を継ぐつもりなので」 「そうか、お前の家は道場だったな」 どうせ俺は父の後を継いで、次の師範代になることは決まっている。 だから進学もしないし、就職も考えてない。 卒業さえすれば後は、敷かれたレールの上を歩いて行くだけだ。 このままズルズルとつまらない人生を進んで行く事だろう。
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