Dog house

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夢中になりすぎていた。 気がつくと、いつからかチカは俺の顔をじっと見てくれていて。 俺のほうが恥ずかしくなる。 俺は手のひらでチカの目を隠す。 「ヤバいくらい興奮してるからダメ」 「腕、縛る?」 「逃げたら縛る」 って言ったのに。 逃げないって頷いたくせに。 「や…っ」 なんて、避妊もちゃんとして入れてしまおうとしたところで言って、ベッドの上から降りようなんてしてくれる。 「ちょっ、なんでっ?このタイミングで逃げんなってっ」 俺はチカの腕を捕まえて、思わずその両手を手で拘束していた。 逃がせるけど、逃がしたくない。 逃げるならもっと早く逃げてくれと言いたい。 ここで止められたくないっ! チカの両手首を縛って。 ほぼ無理矢理入れて観念させようとして。 ついでにこれ以上逃げられる前に、さっさとイカせてもらおうとして。 大きすぎる喘ぎに慌てて手のひらでチカの口を覆う。 犯している。 どう考えても犯してしまっている。 チカは俺の手のひらの中で喘いで、その目を開けて俺を涙目で見てくる。 いや、み、見ないで欲しい。 本気で目を閉じていてほしい。 猿ぐつわに目隠しもして。 記憶のない最初と2回目のチカが縛られていた理由がよくわかった気がした。 そういうプレイではなく。 チカが本当の土壇場ってところで逃げようとするからだと。 …しかも奥を犯すのがすごく気持ちいい。 俺は自分の興奮しまくりの呼吸と声を止めるように自分の口を手のひらで覆って。 その気持ちよさをひたすら求めてしまった。 ……無理。 チカの体にハマりそう。 すごい…相性よすぎる体。 こんなの初めてだ。 そして俺はイッて冷静になって激しく後悔をする。 後悔をしながらも、その猿ぐつわを目隠しを縛った紐をといて。 荒い呼吸と軽い痙攣をまだ繰り返すチカを見る。 ……鼻血出そうなくらい色っぽい。 じっと見ていると、チカはその目を薄く開けて、俺を見上げてくる。 求められているような気がして、その体にぴったりと隙間なく体を重ねて、その背中をぎゅっと抱きしめた。 チカの手は俺の背中にしがみつくように抱きつく。 …ものすごくかわいい。 髪にキスをして、ぎゅうってチカを抱きしめたまま、俺は満たされた想いで目を閉じる。 思いきり眠れそう。 仕事に遅刻しそう。 …なんだろう? 幸せ。
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