Safety love

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つきあった。 たぶん。 私の彼氏は晃佑らしい。 そう思うと、ちょっとだけ複雑にうれしくも思ったり、やめておくべきだったかと思ったり。 晃佑のことは好き。 二人でいるだけなら、その強引なところも、自己中なところも、寂しがり屋なところも、甘えたなところも、全部受け止めてあげられる。 …って、よく考えてみると、晃佑はかなり子供っぽい。 ……嫌いじゃないけど。 つきあって変わったことは…、趣味じゃなかったけど、晃佑の好みかなっていう服を着てみたり。 そんなにメイクしないほうだったけど、メイクをしてみたり。 ……つまりはもっと私を好きになってと、私ががんばってしまうようになった。 そんな自分がなんだか嫌になりながらも、晃佑にかわいいと言われると喜んでしまって。 …もっとかわいがられたくて。 私はお店のカラーリング剤に目を止めて、髪の色をかえようかな…なんて思っている。 もちろん晃佑が私のことを地味だと言うから…なんていう晃佑の影響。 つきあったら…、もっと好きになってほしいと私が変わってきた。 少しの独占欲なんて、いらないものを持ってしまった。 つきあう前からわかってはいたけど、彼は私だけの人じゃない。 わかっているから…、もう少し私を見てと、晃佑の好みに合わせていってしまっているのだろう。 そんな自分が嫌になる。 求めてしまう自分が嫌になる。 私は晃佑に手をひかれて夜の繁華街を歩く。 外に出ると誰かに声をかけられるのが晃佑だ。 どれだけ知り合いがいるのかってくらいに、男も女も知り合いだらけ。 男に声をかけられるのはかまわないのだけど、女に声をかけられるのは、やっぱり見たくない。 晃佑の隣で手を握られたまま、晃佑が女の子と話している姿を見る。 そのうち手は離されて、私は少し離れていくのがいつものこと。 ガードレールに軽く腰かけて、晃佑の話が終わるのを待っている。 仲良く…は、やっぱりできそうにない。 女の子の手が晃佑の体にふれるのを見るのは、おもしろくはないし。 それをなんでもないことと受け止めている晃佑を見るのもおもしろくはない。 楽しそうに晃佑が笑っていると、このまま一人で帰ろうかなと思ったりする。
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