Change one's mind

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「一人でいいってば。彼女の目の前で他の女にかまうのはやめたほうがいいよ?」 「いなかったらかまわない」 「じゃあ帰る」 「ダメ」 …私がいったい何をしたというのだろう。 人見店長に助けを求めるように見ると、楽しそうに笑っていた。 私は楽しくない。 隆太には疑われる、スギには嫉妬をもらう。 楽しいことなんかない。 どうやったらこの腕から逃げられるか考えて、お尻で紫苑の股間をぎゅって潰すようにしてやった。 スギに声をかけていた紫苑の声は息を飲むように止まって、私の背中に顔を押し当てる。 「…千香にべたべたしすぎ」 スギに言われて、紫苑の手はギブアップするように離れてくれて、私はささっと紫苑から離れる。 「ごめん、スギ。もう簡単に捕まらないようにする」 謝ったけど、スギは答えてくれなくて、紫苑を睨むように見る。 「浮気心あるよね?正直に答えて」 「…ある。トイレ連れ込んで、獣みたいに襲いたくなった」 紫苑が正直に答えると、スギは紫苑の頭を思いきり叩いた。 私まで叩かれそうでこわくなったけど叩かれることはなかった。 「でもしなかった。別れたくないって思ってくれている?」 「当然。…思わず声出るかと思ったし、公衆の面前だろうが、下着ずりおろしてやろうかと思ったけど。…帰ったら知花としてやる」 スギはまた紫苑の頭を叩いた。 「痛いってっ!」 「女なら誰でもいいように言わないでっ!」 「おまえと千香は別っ!そう簡単に俺が浮気心抱くと思うなよっ。…下半身にくるんだよな、千香の手も声も言葉も」 「私はっ?」 「…さぁ?一緒にいると落ち着くってところ?盛りつきまくったつきあいよりいいと思う。うん。千香とつきあったら一緒にいる間中、ひたすら裸で抱き合っていたくなりそう」 「すっごく微妙な答えなんだけど。女として千香のほうが魅力的って言われてる気がするんだけど」 「俺にとってはそうかも。でも堪えた。知花にフラれたくないし、知花とずっとつきあっていきたいから。…千香が誘惑しきってくれれば早いのに、千香にそういう気がないのもまた魅力かも。かわされるのも…いい」 スギはまた紫苑の頭を叩いた。 「知花、やって?あれやって?」 「晃佑、酔っ払うと正直に話しすぎになるからフラレるんじゃないっ?」 「知花は?振るのか?」 「…悔しすぎるから振ってあげないっ!」 スギは怒りまくり。 紫苑はうれしそうに笑う。
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