(Body and soul)

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美優に背中を押されるように、本当に千香の家までいってみた。 家の近くまでいって車の中から眺めるだけ。 ストーカーな自分を感じながら、何回目かには家のインターホンを鳴らした。 誰も出てこなくて、2回鳴らしたら隣の家の人が出てきて、引っ越したと聞いた。 こんなので会えていたら、俺は千香の家に何度もいっただろうか。 千香は俺から逃げて、家に帰らなくなっていたんじゃないだろうか。 千香の行動パターンとしては逃げるほうだろう。 美優ともう一回つきあいたいとは思っても、美優は俺を受け入れてくれない。 他の女に声をかけられて、セックスしたいと言われてした。 そこから始めるようなものもなく、一夜限りのつきあい。 夏休み。 体だけのつきあうこともない軽い関係を求めるような女も多い。 つきあいたいと俺に言ってくる女も多い。 「ね?ラブホいこ?」 なんて俺は絡まれてる。 相手は少し酔ってる。 気持ちいいこと好きだし、相手がそれでいいならいいかとつきあうつもりもなく。 いいよと軽く受けようと思っていたら、目の端に美優が見えて。 俺が美優を見ると、美優は俺から離れるように人混みの向こうにいこうとする。 「…また今度」 俺は女に答えて、女を俺から離れさせて美優を追いかけた。 美優が遊びに出てるなんてめずらしい。 俺は見つけた美優の背中から腕を回して引き留める。 美優は俺を振り返って、俺は久しぶりに会えてうれしくて笑って。 「ラブホいってきたら?」 さっきの聞かれていたらしい。 「美優といく」 「私、バージンだもん」 「くれる?」 「面倒だからいやでしょ?」 あれ?いけそう? このまま連れ込めそう? 「全然。痛くないようにする」 ちゃんと愛撫から。 いちゃつきまくってやる。 なんてその気になって、連れ去る気満々になってくる。 「何人としたの?」 俺は数えてみる。 千香含めて一夜限りしかないからつきあってもいないのに人数が増えてる。 「…5人くらい?」 「100人目ならなってあげる。遊び人っ」 美優は俺から離れようとして、俺は離したくなくて。 コウに比べれば少ないとでも言いたくなる。 コウを美優は知らないから言ってもわからない。 なんて思っていたら、コウが声をかけてきた。
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