Some time

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つきあうって、恋愛って、やっぱりよくわからないけど。 そばにいたくて。 いないと寂しくて。 一緒にいると嫌なこともあるけど、楽しくてうれしくてすごく幸せなときもある。 いつかこの恋愛に終わりがきても、私をただの友達だったとは言われたくない。 今のこの気持ちは、ただひたすらに晃佑しか求めていないから。 私が言った一言が、まだ晃佑の中に残っているのだろう。 時々、晃佑は以前とは違う態度で。 諦めにも似た態度で。 友達ならなれるかな? 言わなきゃよかった。 晃佑のことわかっていなかったから言えたんだ。きっと。 諦められたくない。 この好きという気持ちを幻想だなんて言われたくない。 たとえ晃佑の気持ちが友達の延長戦だとしても。 私は晃佑の友達なんかじゃない。 晃佑の体を求めるようにひたすらキスをして、晃佑がしてくれることの真似をするようにその体を食べる。 晃佑が気持ちよさそうにしてくれると私も気持ちよくなってきて。 甘い声を漏らして虐められたくなる。 晃佑はただ私を見るばかりで求めてくれなくて。 その腰に私の腰を擦り寄せる。 「知花のスケベ」 「だって…」 晃佑がしてくれないからっ。 晃佑の手が私の体にふれると、それだけでぴくんと感じてしまう。 「俺を犯して?腕、縛る?」 難しいことを言ってくれる。 晃佑を犯すように、晃佑の上で乱れた。 私の両手を晃佑は握ってくれる。 その顔を見ていると、恥ずかしそうに少し笑って、私の視界を隠すように、私を引き寄せて抱きしめてくれる。 「もうイキそう。もう終わり」 「やだ…。もっと…」 「エッチ」 耳元に晃佑が言うから、私は真っ赤になる。 ぎゅっと晃佑にしがみつくように抱きつくと、晃佑は私を抱えて起き上がって。 私を膝にのせるような姿で私にキスをくれる。 私の頭を支えるように頭に髪にふれる手。 舌を絡ませて、唇は首筋、肩、胸へと滑り降りていく。 もう蕩けてる。 私の彼氏は一生、晃佑だけでいい。 けれど、でも。 晃佑は私だけで本当にいいの? 私はきっと晃佑がつきあったどの彼女よりも、晃佑を束縛していると思う。
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