コトリとイチの未来と光

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  「コトリ、ごめん……っ」 苦しそうなイチの声が、直接響く。 「僕は、出来損ないだ。きみを患者として扱えなかった……っ」 くしゃ、と髪を握られた。 そこからも、イチの指先の震えが伝わる。 「……いつの間にか、きみのことが……特別に、大切になって……っ」 切れ切れに吐き出されるイチの言葉が、胸の中にたまっていく。 .
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