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空になったコーヒーカップをテーブルに置き、白衣の女性が立ち上がった。
彼女こそが、このイッシュ地方を代表するポケモン研究者、アララギ博士である。彼女はカノコタウンを拠点にして、ポケモンがいつどうやって生まれたのか、その起源を研究している。
「プレゼント喜んで貰えたかしら?」
「はい、ありがとうございました!みんな元気いっぱいですよ!ほら、出ておいでポカブ!」
ナミがモンスターボールからポカブを出すと同時に、チェレンとベルもそれぞれミジュマルとツタージャを出した。
「ポカポカ!」
「ミジュ!」
「タージャ!」
「あららら、みんなもう貴方達にすっかり懐いちゃってるわね!流石は私が見込んだトレーナーね!それじゃあ、そんな貴方達にもう一つプレゼントよ!」
そう言ってアララギ博士は、何やら小さな機械のようなものを取り出した。
「これってもしかして、ポケモン図鑑ですか?」
「さっすがチェレン!よく知ってるわね!そう、これはポケモン図鑑。捕まえたり出会ったポケモンのデータが自動的に書き込まれる、すっごーいハイテクな機械なの!!」
相槌を打ちながら真剣な表情で説明を聞いているナミとチェレンに対して、ベルは少々話の内容が難しかったのか、頭を抱えながら何とか説明についていこうとする。
「つまり、貴方達には色々な場所を旅しながらイッシュ地方のポケモン全てに会って、この図鑑を埋めて欲しいの!そうしてくれると私の研究もはかどるのよね!」
アララギ博士は、えへへ、と苦笑いを浮かべる。確かにこの研究所の様子を見ると、忙しくて人手が足りないことは三人にも容易に想像できた。
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