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「ここからなら、一番道路を通ってカラクサタウンに行くのが近いみたいだね。」
タウンマップを拡げながらチェレンが言う。
「おばさん、本当にありがとうございます。タウンマップがあれば自分の現在地も分かるし、このライブキャスターも大切にします。」
「わ、わたしもっ!ありがとうございましたっ!!」
「うふふ、いいのよ。とにかく三人とも、いっぱい楽しんでくるのよ!?」
「うん!じゃあ私達行くよ!行ってきますママ!!」
こうして三人は、街の北に位置する一番道路へと向かって行った。その腕にはお揃いのライブキャスターがはめられていた。
歩き出して間もなく、三人は一番道路へ到着した。
青々と茂った草むらは春風に揺られ、暖かい陽射しを感じ空を見上げると、桜の花びらが旅立ちを祝福してくれているかの様に綺麗に舞っている。
今日、旅立ちの日を迎えた三人のトレーナーが、それぞれの想いを胸にその光景を静かに見つめていた。
「ここからいよいよ僕達の冒険が始まるんだ。」
「うん。なんだかすっごくドキドキして不思議な感覚がするね。」
「ねえ!ナミ、チェレン!!わたし、良いこと思いついちゃった!!!」
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