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「もっちろん!ツタージャと一緒に頑張ってポケモン捕まえたもんねっ!!出ておいでっ!!」
えっへん、と胸を張るベルが取り出したモンスターボールから、茶色い毛並みの小さな子犬の様なポケモンが元気良く飛び出してきた。
「へえ、ヨーテリーか。僕は会えなかったんだよね。」
「わ、私も会えなかったな。」
図鑑を開いてヨーテリーを調べるチェレンと、その隣で苦笑いを浮かべるナミ。
「すっごく可愛いでしょこの子!ふかふかで気持ちいいんだあっ!」
「ワウワウ!!」
ベルはヨーテリーを抱き上げて、そのふかふかの毛並みに頬擦りする。どうやらヨーテリーは早くもベルに懐いており、喜んで鳴き声をあげた。
「僕だって捕まえたよ。出てこい、チョロネコ!」
チェレンの放ったモンスターボールから飛び出したのは、チョロネコと呼ばれた猫の様なポケモン。紫色の体と長い尻尾が特徴的だ。
「ミャオ!」
「きゃー!!この子も可愛いーっ!!」
ヨーテリーをボールに戻したベルは、チョロネコの頭を撫でようと手を差し出すが、それを嫌がったチョロネコはチェレンの足下へと移動する。
「ぶー!チェレンみたいな性格!せっかく可愛いのにっ!!」
「こいつは冷静な性格だから、ベルみたいな人が苦手なのかもしれないな。」
「まあまあ、そんなに落ち込まないでよ、ベル。」
チェレンの一言により、体育座りで落ち込むベルを慰めるナミ。
「それで、ナミはどうだったんだい?」
チェレンはチョロネコをボールに戻しながら尋ねた。
「い、一応私もゲットしたよ!」
「ほんとに!?見せて見せてっ!?」
あっという間に元気になったベルも、目を輝かせながらナミの顔を見上げる。
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