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しばらく歩くと、この街のポケモンセンターが見えてきた。
ナミはポカブを抱いたまま中へ入るとすぐに、ポケモンを連れたトレーナー達が目に飛び込んできた。
その中で、先程まで行動をともにしていた少女が、ソファーに腰掛けテーブルに溢れんばかりのお菓子を広げて、幸せそうな顔でそれを食べている。その両脇には、美味しそうにお菓子を食べるツタージャとヨーテリーが座っていた。
ポケモンの看護士であるジョーイさんにポカブを預け、ナミはその少女の元へ向かう。
「なにしてるの、ベル。」
「あっ、ナミ!実はね、ポケモンセンターまで走ってきたらお腹空いちゃって。我慢できなくて買っちゃったんだ!はいこれ、ナミにもあげるっ!」
「ありがとう。ところで、モンスターボールはもう買ったの?」
「うわあっ!そういえば忘れてた!わたし、ちょっと買ってくるねっ!!」
ベルは慌てて立ち上がり、フレンドリィショップがあるフロアへ走って行った。
そう。ポケモンセンターは、ポケモンの回復や宿泊の他にも、フレンドリィショップも含まれており、旅に必要な道具や食べ物も全部揃う、トレーナーにとっては非常に便利でなくてはならない存在なのだ。
「ほんと、相変わらずだなあ、ベルは。」
ナミは微笑みながらベルから貰ったチョコレートを口に入れて、残された二匹を見ると、ツタージャとヨーテリーはやれやれといった感じで肩を竦めていた。
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