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その箱にはメッセージカードが添えられていた。
『はあーい!ナミ、誕生日おめでとう。そしてチェレンもベルも、三人ともこの日を迎えることができて本当におめでとう。
これは前々から約束していた、私からあなたたちへのプレゼント!どの子も素敵だから、よーく選んで好きな子を決めてね?
アララギ』
アララギ博士とは、カノコタウンに暮らす、ポケモンについて研究している女博士であり、ナミたちが小さい頃から三人を可愛がっていた。
「うわあー!楽しみ!ナミ、開けて開けて!!」
「え、いいの!?よーし、じゃあ開けるよ!」
大きなリボンを外し、蓋を開けてみると、中には三つのモンスターボールが綺麗に置かれていた。
「やっと….この時が来たんだね。」
ナミは目を輝かせながら、嬉しさで声が少し震えていた。
「ナミ、君から選びなよ。」
「…えっ!?わ、私!?」
突然チェレンにそう言われたナミは驚いて声が裏返る。
「今日は君の誕生日なんだ。ナミから好きなポケモンを選びなよ。」
チェレンはナミに向かって笑顔でそう優しく言い、興奮していたベルもその台詞に続く。
「うん!私もそれがいいと思うっ!チェレンもたまにはいいこと言うんだから!ね、ナミ?」
一言余計だとチェレンが文句を言うも、特に気にする様子のないベル。そんな二人の優しさにナミは心から感謝した。
「…うん!ありがとう、チェレン、ベル!」
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