プロローグ

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小さい頃、夜眠りにつく前に母さんが布団の中で、必ず絵本を読んでくれた。 優しい声で、 時に感情を込めて、 たくさんの話を聞かせてくれた。 「ねぇ、ママ」 「なぁに?」 「人魚のお姫さま、かわいいね」 「あら、カズは人魚のお姫さま、好き?」 「うん。…でもお姫さまは王子さまがすきなんでしょ?」 「そうね」 「なんでさいご王子さまとバイバイしちゃうの?なんで人魚のお姫さま泣いてるの?」 「……それはね…」 .
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