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「大切なもんを探すためだ」
零は、そう言ったんだ。
『大切な・・・もの?』
「あぁ。
お前を・・・・鞠を探し出すために、上にあがらなきゃいけなかったんだ」
『私を探してどうするの?』
「もう、絶対に手放さないために。
もう、絶対に失わないように」
私の瞳から、涙が溢れ出した。
「鞠、戻ってこい。
拒否しても、絶対に奪い取る」
ほらね?
零のそばは、居心地がいい。
零のことが、いとおしい。
『・・・嫌いだよ。
零は、また私の決意を鈍らせる』
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