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ユラユラ
ユラユラ
水が波打つ。
『何してるの?』
真冬の海
そんなとこには、私と君しかいない。
『この海は、やめた方がいいよ。
てか、海はやめなよ。
死ぬなら、安眠をおすすめするよ』
君に向かってそう言った。
「もう、好きにさせてよ!
楽になりたいの!!」
『楽になりたいなら、感情をなくせばいいでしょ?
死っていう眠りは、私は嫌い。
怖い夢でも見たらどうするの。
ずっと見続けるのよ?』
「この現実より怖いものなんかない!」
君はそう怒鳴って、冷たい海の中に足を進める。
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