第15章

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『・・・君がそう思うなら別にいいけど 海って、早く腐るんだって。 しかも海水って汚いよね。 誰が、はいにょ』 「やめて!」 君は、私の言葉を遮った。 君は、冷たい海から上がってきた。 「なら、私にどうしろって言うのよ!! もう、死にたいの!!」 『死にたいなら安心しなよ。 そのうち死ねるから。 それにね われわれの呪われた世界に、真っすぐなものなど何も無い。 ただ剥き出しの悪があるだけ。 こんな世界に期待なんかするだけ無駄なんだよ』 私はそう言って、空を見上げた。
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