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「期待なんかしてない・・・」
君のその声は、弱々しかった。
『期待してなきゃ、君は今ここで死のうとなんかしないでしょ?
何を期待してたか知らないけど、バカね。
期待なんかするから、絶望するんだよ』
期待なんか、もうしなきゃいい。
心に鍵をかけて、いつか見たあの時の光景を二度とおこさないように。
「・・・私、これからどうすれば」
君はそう言った。
『私と一緒にいる?
私、今
独りだから、一緒にいてあげないこともないよ』
「・・・・いてやってもいいよ」
君のその言葉に、私はニッと口角をあげた。
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