第16章

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私は、空を見上げた。 『暴力でしか解決できない人は、逆に弱いんだよ。 暴力しかないって、カッコ悪いね』 私は、新たちに目線を戻した。 『弱いからすぐに暴力に頼る。 強かったら、暴力には頼らないの。 弱い人ほど、すぐに怯えて先に手をあげる。 先に手をだすことに関しては、君たちはあまりないけど・・・』 「・・・力がなくて、なにが守れるっていうの?」 來斗のその言葉に、私はフッと笑った。 『傷つくのが怖いから、先に傷つける。 壊されるのが怖いから、先に壊す。 ただ、君たちは臆病なだけ。 自分を押し潰そうとするものから、待つことも耐えることもできない君たちが 守ることなんかできない』
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