第16章

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「弱いのはお前だ! 簡単に殴られてよく言えるな。 ・・・第一、他人のあんたが俺らの何を言う。 俺らがどれだけ、絶望や恐怖を味わったか知ってんのか? 俺らが、どれだけ苦しんだか知ってんのかよ!!」 暁斗は、狂ったようにそう言った。 『そんなの知ったことじゃない。 どうして、私が知らなきゃいけないのよ。 でもね、これだけは事実だよ。 少なからず、暁斗は私の言葉に反論ができず 聞き流すこともできず 結局は暴力で黙らせようとした。 そんな暁斗が、強いって言えるの?』 私は、そう言ってからまた空を見上げた。 『・・・私の強さは、少なからず暴力ではない。 ・・・そう。 今みたいな、言葉の使い方とか 人との関わりとかそう言うの』
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