第14章

6/32
前へ
/125ページ
次へ
「なら、私に感情を捨てろっての? あんたみたいに、なればお兄ちゃんたちは、私を大切にしてくれるの? 組の皆は、私をたよりにしてくれるの? あんたみたいになれば、あんたに向いてた目が、私に向くの?」 魅女は、ただ愛されたいだけなんだ。 でも、駄目なんだよ。 『私みたいに、なったらダメだよ。 私に向いてた目も、連慈たちの気持ちも組の皆が私を頼りにしてたのも 全部辛いから。 ただ、辛くなるだけだから 全部を自分一人で背負子もうとなんかしちゃだめだよ。 最後には、私みたいになにもかも無くなるから』
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

399人が本棚に入れています
本棚に追加