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「鞠待って!」
それでも、君はなにかにすがりたいらしい。
私は、出たところでピタリと立ち止まる。
「私を、おいてかないで!」
『勝手についてくればいい。
もう、君には失望したよ』
「・・し・・・つ・・・望?」
『言ったでしょ?
期待するな。
信用するなって』
それはね
『私に対しても、いつでも疑ってなきゃいけなかったんだよ』
「どうして」
君は、そう呟いた。
「ならどうして、私を拾ったの!!」
『拾ったつもりはないね。
私はただ、チャンスを与えたに過ぎない。
君が、生きてくためのチャンスを与えただけ。
それを、無にしたのは君だ』
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