海底からの。

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「いらっしゃいませ!」 スタッフ全員が店内に響き渡る声で出迎える。 「サチ…。」 俺は入ったスイッチがさらにもう一段階あったかのような感覚を覚えた。 ふるふると武者震いが起きる。 この時、この瞬間を奏汰は待ちわびていたのだった。 それはまるで、海底からあぶくがやっとのことで水面に浮かび上がり破裂する瞬間にとてもよく似ていた。
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