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相模は意外にも、真剣に美世の話を聞いてくれた。
そして、帰り際に堪えきれなくなった涙を流す美世に、「また、おいで」と言ってくれた。
言われた通り美世は何度か保健室へ通い、時間を過ごしてきた。
............
......
美世の話を聞いた仁美が、目を輝かせる。
「螺旋階段って響き、いいよね!」
「......そこ!?」
思わず突っ込む司は、まったく。と息をついてから美世に向いた。
「それで、美世から告白して付き合う事になったの?」
「......ううん。それが、告白は......相模"さん"からなの」
頬を赤くしてうつ向いた美世の台詞に仁美が声をあげる。
「ええっ!?それって......大丈夫なの!?」
「美世。騙されたりとか、してない?」
真剣な顔で詰め寄る二人に、美世は笑いながら手を振った。
「大丈夫だよ!それに、告白されてOKしてから一回も私に触れたりしなかったの......」
美世は嬉しそうだけど、少しだけ寂しそうな瞳を眼鏡で隠す。仁美はフォークを握りしめて聞く。
「じゃあ、あの......この間の保健室のは......?」
「あ、あれはっ!あれは、その......」
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