帝国の滅亡

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帝国の滅亡

西暦20XX年。 新興国にして既に領土拡大を思いのままにしているカビリオン帝国。 その領土の一つに透明に輝く王宮があり、帝王カビラー1世が君臨していた。 彼らの軍事力と繁殖力は凄まじく、今や世界征服も夢ではないところまで来ていた。 その頂点に立つカビラー1世の元に、急報が入った。 「カビラー陛下‼敵軍より貢ぎ物が届きました‼」 「ほう。それは、どのようなものじゃ?」 「これがまた今だかつて嗅いだことのない芳しい芳香で、毒味役が口にしましたところ、この世のものとは思えぬほど甘く蕩けるような、しかしながら刺激的でもある・・・」 「それはどこじゃ‼案内せい‼」 カビラー1世が家来と共に駆けつけると、既に周囲の兵たちはたまらずに口に含んでいる有り様だった。 「なんと‼儂より先に食すとは‼無礼者どもが‼それにしても・・・・・・なんとも旨そうな・・・」 カビラー1世は、威厳をかなぐり捨てて貢ぎ物の珍味にかぶりついた。
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