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高成はどこに連れて行ってくれるのだろう。生徒会に乗り込んでも良いし、職員室で教員にちょっかいを出しに行くのもいいな。運動部見学もいいな。サッカー部の足、たまんねえな。
高成が真面目に考えてくれている間に、廊下の奥に人だかりを発見する。見ると、可愛いチワワ系男子ばかりだ。
これは生徒会出現フラグ!
高成がぴたりと止まる。
「高成どうかした?」
「安藤、なにやってる」
俺と彼方様も止まり、振り向いて高成に聞く。
「お前ら今すぐここを回れ右で全速力で走り抜けろwwwwww早くwwwww」
「えっ?」
食堂での生徒会の絡みがよほど嫌だったのか、高成はチワワ達と関わるのを拒んでいる。語尾に草がついてるようなテンションだけどな。
「なに言ってんだお前は」
ただ一人、状況が分かっていない彼方様が言う。ノンケ可愛いよノンケ。
ここは俺に任せて先に行けって、言ったらかなり格好いいと思うのだけれど
「やっぱり昼に見た交流生だ!!!」
とか
「外部生の志摩君もいるよ!!!」
と、甲高い声を出されてリアクション出来ずに変な体勢でチワワ達を見る。
俺と、彼方様狙い?
バイオ4並みにぞろぞろと湧いてくるチワワくん達に、腐男子の俺でも怖くなってきた。あいつら余所者に敏感すぎるだろ。プラーガ、入ってんの?
彼方様も俺も、後退りをせざるを得ない。誰だ、生徒会フラグと嘘をついたのは。俺だ。
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