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「芙蓉様は気配を消すのが得意でいらっしゃいますから、容易ではないかと」
「……そうか」
「ましてや朔様の傍らでお過ごしの時、最も護衛が手薄になるときを狙われて初動捜査が遅れに遅れたことが悔やまれますね」
普通の考え方からすれば朔が在室の時こそ護衛が増えて然るべきなのだが、気配に敏感な朔がそれでは気が休まらないということと、多少不届き者が乗り込んで来たところで朔ひとりで一刀両断することも可能なくらいに腕が立つことから例外の対応がなされていたことも皮肉にも今回の結果を招く要因になっていた。
「……今はまだ幹部に伏せられてはいるが気付かれるのも時間の問題だ」
「そうですね……このままでは療養を理由に遠ざけたとて、騙せるのは一月が限度でしょう」
「情報操作もお願い出来ますか?」
日和に問われ、妙華は面を上げると顎を引いた。
「はい……そして、その間に何としても見つけ出してご覧にいれます。今しばらくお待ち下さいませ」
「……お願いします」
「御意」
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