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目を覚ますと目の前には湖と人々の景色があった。
来たことも、見たこともない景色。
(どれくらい眠ってたんだろう、私。)
時間の感覚がない。
朝なのか、昼なのか、夜なのか。
空は木々で覆われていて見えなかった。
(なんで私ここにいるの?)
ここにいる理由も、目を覚ました理由も分からないままで、軽くパニックになっていた。
自分が誰なのかも忘れてしまった。
名前も、顔も思い出せない。
関わりのあった人々のことも思い出せない。
(息苦しい場所。)
私は辺りを見回して出口を探した。
だが出口らしきものは見当たらない。
恐怖さえも覚えた。
なんだか脚に力が入らなくなってきたので、私は皆と同じように湖の畔に座った。
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