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sideアル
「あぁ…最高だ……」
アルはベランダにいた。銀でテーブルといすを作り、テーブルの上にあるグラスにはアイスコーヒー。
「良い景色だ……」
夕日を眺めながら。
「で、ニコ動でジャズを流す、と」
「いいじゃないか別に。聴きながら宿題すると集中できるんだよこれが」
「知らんよ」
なんて会話をしていると、玄関からチャイムが聴こえた。
「誰だ?」
「ご自分の目でお確かめ下さい」
そんなやりとりをしながら、アルは玄関へ。
「どちらさんですかー?」
「俺だ、無帝」
水帝さん登場。だが、ローブは着ていない。
水色の髪をした、若い男性だ。二十歳くらいだろうか。
「……水、帝?」
首をかしげながら、アルは言う。
「おっと、そういや素顔は見せたことなかったな、ホレ証拠だ」
と、水帝は、ローブといっしょにつける仮面をアルに投げ渡した。
「……ホントだ。でー、なんの用?」
「早速、帝あての仕事の依頼が来てな。緊急会議だそうだ」
「……今すぐ、ですか」
「あぁ、そうだ」
「……分かりました。ちょっと待ってて下さい、準備しますんで」
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