シュヴァリエ デ リュミエール

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この柱の傷・・・あの時の、柱につい た爪痕。 ジジ・・ジ・・・。 「ドラゴンの足跡は見つ・・・かったか?」 ガシャン!歩き回る。 「思い出が見つかった。子供ん時の傷・・・。」 とぼけた感じで答える。 「ばっきゃもん!私用は慎めぃ。」 ジジ・・・。 「ここは、小さいときにいた地域だからな。」 「にゃに言ってぃんでぇい!お前はここに何をしにきた。ここにはドラゴンの足跡を探しに来たんだろ。」 諭すような口振りで言っている。 バキッ・・・。埃が立つ。陽のあかりで光っている。 「ここにはドラゴンの足跡はないな。」 奥に少し進む。 椅子の埃を払い、三角座りをする。 ギィ・・・ギィ・・・。
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