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コンコンッ!
「・・・開けてはくれぬか?こんな場所に立っていると、馬車から落ちるではないか。」
へりでジラルドが怒っている。
「イヤだっ!ジラルドとは行きたくない。」
断固拒否の姿勢で扉を閉めている。
ガタガタッ!
「交代だ!交代だ!ミリアと代わってくれ。」
「何を言っているんだい。今回の任務は戦うことなど皆無、僕の能力こそが成功の鍵である。」
ライトは諦めて椅子に腰かける。ジラルドはその正面に座る。
「そろそろ出発しやす。目指すはカストゥイユ。緑の丘が見える町。」
パカッン!ギュイ!
馬車が歩き始めた。
「あ・・・。」
「明日の午後から夜に着きましょう。このような情報は、私でないと出ないでしょう。」
自慢気にジラルドは馬車の中で立って、高笑いをしている。
ライトは面倒臭そうに、だがジラルドの高笑いはそれ以上に・・・ウザったい。
「そんな情報はジラルドが言わなくても、運転する者が知っている。」
ライトはジラルドに釘をさした。
ついでに脳天に一発、眠らせた。
馬車はカストゥイユに向けて走っている・・・。
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