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-AM6:04自宅-
……ドタドタとうるせー…親父の野郎…朝っぱらから何暴れてやがる…
俺は親父の騒々しさで目が覚めた。仕方なく布団からはい上がり、文句を言ってやろうと部屋のドアを開けた…
『やかましいぞ!糞親父!何時だと思ってんだ!』
『おう!起きたか馬鹿息子!いやよ、今から元応援団の奴らと会うことになってな!準備をしとったんだ!』
豪快な笑いをしながら人の背中を強く叩く親父…
そういえば…親父は高校の時、元応援団長だったっけ…
『だからって…ここアパート何だから騒ぐなよ…近所迷惑だろ…』
親父は人の忠告を無視し、”気にするな!ここいらは俺様の庭だ!”…なんて…
庭は関係あるのか…馬鹿親父…
俺は呆れ顔をし、舌打ちをしながら部屋に戻ろうとした…ドアに手をかけ部屋に入ろうとすると…
『英雄…お前は今を楽しんでるか?』
動きが止まった…楽しい?…………わからない…でも俺は親父に嘘をつく…
『あー…楽しいよ…』
俺の言葉に親父は”そうか…”と一言だけ残し、直ぐにいつもの調子で家を出ていった。
俺は親父が出ていった後もしばらく動けなかった。
『楽しむ…か…』
俺はひとしきり考えた後……二度寝を決め込むことにした……
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