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『たくよー…てかお前はここで何やってんだ?』
『サボってます。』
太郎先輩はそれ以上は何も言わず、一緒に寝そべりながら空を見上げていた。
………何で一緒に寝そべってんだよこの人…
その直後、チャイムの音が屋上にも鳴り響く…
『……先輩…チャイムなりましたよ…』
………………あれ…聞こえてないのか…?
『ちょ…先輩って!』
『聞こえてるよ!うるせーなー…』
先輩はゆっくりと上体を起こし、意味不明に右手を俺に差し出し、何かを催促している…
えーと……
俺が少し困った顔をしていると”煙草よこせ”って…
あんた現役スポーツマンでしょーに…
『どうぞ…』
俺は仕方なくポケットに隠していた煙草を先輩に手渡した…
すると……
先輩は俺の目の前で、まだ買ったばかりの煙草を握り潰した…
『いやいや!何やってんスカ!』
俺は慌てて上体を起こし、先輩に握り潰されている”命”を助けようとしたが…
まるで悪魔の顔をした先輩は、笑顔で俺の命を林の方に凄い力で捨ててしまった…
『あーあ…』
『いや!その言葉は俺が言うことでしょ先輩!』
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