柔道部で何が悪い!

8/10
前へ
/10ページ
次へ
『たくよー…てかお前はここで何やってんだ?』 『サボってます。』 太郎先輩はそれ以上は何も言わず、一緒に寝そべりながら空を見上げていた。 ………何で一緒に寝そべってんだよこの人… その直後、チャイムの音が屋上にも鳴り響く… 『……先輩…チャイムなりましたよ…』 ………………あれ…聞こえてないのか…? 『ちょ…先輩って!』 『聞こえてるよ!うるせーなー…』 先輩はゆっくりと上体を起こし、意味不明に右手を俺に差し出し、何かを催促している… えーと…… 俺が少し困った顔をしていると”煙草よこせ”って… あんた現役スポーツマンでしょーに… 『どうぞ…』 俺は仕方なくポケットに隠していた煙草を先輩に手渡した… すると…… 先輩は俺の目の前で、まだ買ったばかりの煙草を握り潰した… 『いやいや!何やってんスカ!』 俺は慌てて上体を起こし、先輩に握り潰されている”命”を助けようとしたが… まるで悪魔の顔をした先輩は、笑顔で俺の命を林の方に凄い力で捨ててしまった… 『あーあ…』 『いや!その言葉は俺が言うことでしょ先輩!』 `
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加