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金曜日。
21時35分。
藤木洋介はデスクから時計と部長の顔をしきりに見ていた。
部長早く帰ってくれよ…
学生時代の友人と久しぶりに集まる
予定なのだが、集合時刻を2時間以上過ぎていた。
ブーッブーッ
携帯電話が振動する。
《メールかな?》
洋介はトイレ行って携帯を開いた。
<送信者:立花沙紀
本文:早く来い~!真治ができあがっちゃうよ!>
<すぐ行く>と返信してオフィスに戻ろうとドアを開けると、そこに部長が立っていた。
「ぶ、部長!お疲れ様です。」
「おう。藤木~例の企画書、月曜見せろよ!じゃあな。」
「はい!失礼します。」
高木部長。50歳。学生時代はラグビー部のキャプテンを務めていたというだけあって、バリバリの体育会系で、身長180センチ体重100キロの巨体から繰り出されるドスの利いた
怒鳴り声は、入社したての頃の藤木をよく縮みあがらせた。
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