序章

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序章

今から、昔の話をしようと思う。もう俺以外には覚えている人もいないだろう。 悲劇の豪華客船と呼ばれる船についてだ。 その船は、処女航海の途中で氷山にぶつかり乗客2220人中1500人以上の人がなくなった事件をひきおこした。 日本からイギリスに渡るさいに乗った船で俺は“彼”に出会った。 “彼”は俺に、誰かに愛される喜びと誰かを愛する喜びを教えてくれた。 “彼”は俺の知らない世界のことをたくさん知っていてなんでも教えてくれた。 今年であの悲劇の事故から80年たった今でも鮮明に思い出すことができる。 “彼”と出会ったのはそう――――。
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