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「自信?」 彼に対してずっとその言葉を聞いてるだけだった弟が訝しげに聞き直してくる。 「そう、自信。」 と頷いた彼は少し前の事を鮮明に語り出した。 「麻子の対する自分の気持ちも、麻子の俺に対する気持ちも、ね。」 でも今は違う。とすかさず言いながら私の頭を撫でてきた。 あの時の私達は、今よりずっとお互いにお互いを思う気持ちとか想いに自信が持てなくて今よりずっと複雑にしてしまっていたような感覚が蘇る。 弟の前でこうして頭を撫でられると気恥ずかしいやらなんやらでくすぐったい。 それでも甘んじてこの恥ずかしさを隠さずにいようなどと思ってしまったのはどうしてなのか自分でも解らない。 「あー、でも、君のしたことも解る様な気もするよ。 だってほら、どうしていいか解らなしね。」 と突然言い出したのには少し驚いた。 だけど、自分の行動に共感してもらった弟は嬉しかったよう。 ふん、と素直じゃない笑い方を一度してから今度はちゃんと笑ってた。
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