1・お誘い

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「・・・郁真」 分かり辛いけれど、これでも驚いている。 自分の彼氏ながら、毎度毎度ふいに現れては背後から声をかけてくるコイツに。 「何か用でも?」 素っ気なく言い放った言葉に、郁真は顔色ひとつ変えずニコリと笑って、近寄ってきた。 「用が無くちゃいけないの?」 「あまり好ましくないわねぇ」 「え~?彼氏なのに?」 「彼氏でも、よ。」 「ん~つれないなぁ。」 「はは。いつものことじゃない。」 私の髪の毛を右手で弄りながら軽口を叩く郁真に、少し辟易としながらも一応相手はする。 一応、彼女・・・だし? ・
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