1・お誘い

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「・・・どした?」 「うわっ!!」 今にもキスできそうな距離にまで近付いていた郁真に驚いて、大きな声が出てしまった・・・ 「大丈夫か?」 目の前で大声を出したにも関わらず、心配してくれる郁真。 ・・・こういう所が、彼のモテる所以なのかしらねぇ・・・ いやいや、違う。 「ごめんなさい。」 よそ事を考えながらも、郁真の耳を心配して右手で彼の耳を包むように触れる。 「耳・・・大声出して、びっくりしたでしょ?」 眉を下げて申し訳なさそうにする私の頭を、ポンポンと撫でて「平気」なんて笑う郁真は、何だか嬉しそうに見えた。 「で?・・・放課後、どう?」 少しだけ改まって窺うような郁真が可愛くて、小さく笑いながらも、「うん、送ってよ」って答えた私に、郁真は「まかせろ」なんてニコリと笑った。 .
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