1・お誘い

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「ゆい~!ゆ~い~!!」 「っさい・・・」 土曜日の朝から騒々しいのは どうやら紛れもなく我が家だ。 小さく反応はしたものの 声の主には聞こえてないらしい。 「ゆいゆいゆいゆいゆーい♪」 騒がしいを通り越して 鬱陶しいその声の主は すごい勢いで二階へと続く階段を駆けてきて、そのまま勢いよく扉を開けた。 私は目を閉じたまま溜息を吐いた。 「ゆい!寝てるの?」 「うん、寝てるの。静かにね」 寝たふりをしても良かったけど、どうせ無理矢理にでも起こされると思うと、それすら面倒臭くなった。 私は、寝起きが悪い方だ。 うん、自覚はある。 だから家族でさえ、休みの日はそっとして置いてくれる。 こいつを除いては。 「起きてるんじゃ~ん♪ならサッサと返事しなさいよ!」 こいつ・・・ 朝からイライラしながら重い身体を“ヨイショ”と起こす。 「ねぇ・・・休みくらい休ませてよ・・・れいちゃん・・・」 .
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