修行

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つまり、簡単に言うと魔力を練った部位は強化される、掌や爪先等で練られた魔力は、そのまま魔法に変換して使える、そして魔力を練った起点が近いと、起点と起点の間も強化出来るらしい、 なので、全身強化しようと思ったら、腹、肩、肘、掌、頭、膝、踵、を強化すれば良いらしい。 爪先は魔法を放つ起点となるので、魔力を練る訓練をした方が良いらしい。 で…俺は今姿勢を正した状態で座禅を組み、腹で魔力を練っているのだが 師匠に、【もっと大きく練れ】やら、【集中して、丁寧にしろ】やら言われる度に殴られてます… 目が覚めてから、体感的に6時間は経ってそうなんだが、いつまでやらせる気だよ… 俺「師匠、いつまでやるんですか? めちゃくちゃ腹も減ったし…」 当然だ、俺はコイツと違って死んでから何も食ってない。 当然の事を言ってると、思ってたのは俺だけだった… イース「お前は何を言っている? 食い物は狩れば食える、野菜が欲しければ森に入って探せばいい。 だがな、狩った獲物を食いもせず、危険な場所を避ける為に、まだ森にも入らん、なら… お前は何を食うんだ? お前が食わない事を選んでおいて、今更甘えるな。」 確かに… 理解は出来るが納得は出来ん。 俺「誰だって初めてあんなグロい事をしたあとで、しかもそのグロい物体を食えんでしょ…」 イース「ならば死ね… ここで魂だけの存在に、死が訪れるのかは知らんが、 食わないなら死ね 食えないなら死ね… 食う為の力が無い者も、当然生きる事など出来ん。」 自然の摂理ってか? 冗談じゃねぇ…俺は現代人だ。 そんな石器時代みたいな生き方出来んだろ。 イース「今日は初日だがサイクルを変える。 この後は、すぐに肉体鍛練に移る。」 俺「は? 腹が減って倒れそうなんですが…」 イース「お前に食物の有り難さを教えてやる為だ。」 俺「じゅうぶん思い知りました なので…」 イース「黙れ、変更は無い。」 無理っぽい…拒否権も無いらしい… 今日だけは諦めよう。
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